贅沢品 luxuries 2005 1 20

 昔、ある県の公務員の方が、こんなことを言っていました。
その方は、行政改革担当の人でした。
「うちの県は、小さな県なので、
農林部と商工部を別々に設置しておくのは、贅沢な話で、
統合して、ひとつの部にしようと検討したことがあるのです。
たとえば、地域産業部という部にする案がありました。
 ところが、この行政改革の話は、ボツになったのです。
なぜかというと、補助金をもらう都合があって、
国に合わせて、
農林部と商工部を別々に設置しておく必要があるのです。
 国の方で、農林水産省と通産省を統合してもらわないと、
我々、県のレベルでは、行政改革のやりようがないのです。」
 この話は、5年以上前の話だったと思います。
あれから、国では、スローガンのように「改革」という言葉を聞きますが、
結局、「小粒の改革」ばかり、あるいは「看板を変えただけの改革」となっています。
 最近は、農家も、経営能力が問われる時代となりました。
そうすると、業種ごとに、省庁を、二つも設置しておくのは無駄です。
これは、高度成長時代の贅沢品と言えるでしょう。
 社会保険庁と国税庁の統合の話を聞きますが、
実現しても、小粒の改革です。
やはり、「大改革」ということで名を残したいならば、
農林水産省と経済産業省の統合だと思います。
今のままでは、「改革は小粒だった」と、歴史に残るでしょう。




































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